車や住居…ローンを一括返済する事のメリットとは?

車や住居など、大きな買い物をする際にはほとんどの人がローンを組んで長期返済をするのではないだろうか。30代で住宅購入、完済予定は30年後…気が遠くなるような道のりである。

このローンを、分割払いではなく一括で返済するとなると、どういったメリットが存在するのだろうか。まずは何といっても、分割で割り当てられた金利を支払わなくて済む。30年分の利子というのは、積み重なると結構な金額になる。これがなくなるということは、その分を住宅のリフォーム代等に回せるということだ。ゆえに、この金利分を少しでも減らそうとして、初めに組んでいたローンの分を、もっと利率の安い会社から借金して一括返済し、今度は後者の会社に借金を返済していくという方法を取る人も少なくない。面倒なやり方ではあるものの、1円でもコストカットができるということで選ばれやすい方法である。

しかし、万が一のことを考えた時には、ローンを早々と一括払いしなかった方が得をしたという結果を招く場合もある。それは、ローンを返済していく過程で、世帯主や持ち主が死亡した場合の話だ。通常ローンを組む際にはそれとは別に信用組合のようなところに保険を払う契約をする。ここと契約をすると、万が一世帯主が返済途中で死亡した場合には肩代わりして残高を支払ってくれる仕組みになっている。

しかし、このローンを繰り上げ返済して一括で支払ってしまったとなると、万が一のことがあっても特に何の変化もない。ローンは先述したように30年ほどかけて完済していくものなので、その途中過程で何が起こるかわからないものである。世帯主が途中で死亡してしまうという場合を想定すると、一括で返済するよりも最終的には安く、住宅が手に入るかもしれないという考え方で、あえて長期のローンを組んで、月の返済額を少額に設定する人もいるのだ。なんだか悲しい考え方ではあるものの、得をするという点では事実、かなりの金額を払わなくてよくなるのである。

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